【活動報告】ブルークレジットを学びに横須賀へ
2025.08.21活動報告
神奈川県横須賀市にあるジャパンブルーエコノミー技術研究組合の桑江朝比呂氏と面談を行いました。今回の視察には、私に加え、永易県議、岡松山市議会議員が参加し、ブルークレジットの現状と今後の展望について、じっくりと学ぶ機会を得ました。
ブルークレジットとは、藻場や海草藻場、干潟などの海洋生態系を再生・保全することによってCO₂を吸収し、その削減量をカーボンクレジットとして認証する仕組みを指します。これまでカーボンオフセットといえば森林による吸収が主流でしたが、世界的には海洋の吸収力に注目が集まっており、ブルーカーボンの概念が拡大しています。ブルークレジットは、単なる環境保全にとどまらず、産業振興や地域経済の活性化と結びつく新たな分野として、大きな可能性を秘めています。
今回の面談では、まず国内外におけるブルークレジットの動向が紹介されました。特に2050年カーボンニュートラル実現に向け、欧州やアジアの各国がブルーカーボンに大きな投資を行っていること、そして日本においても国の制度設計が進みつつあることが強調されました。現時点では認知度が十分とはいえないものの、今後市場拡大が見込まれ、グローバルに展開できる産業基盤となり得ることを実感いたしました。
私たちが特に注目しているのは、愛媛・香川をはじめとする瀬戸内海での事業展開です。瀬戸内は藻場の再生ポテンシャルが高く、加えて漁業や観光といった地域産業とも連動させやすい利点があります。ブルークレジット事業を進めることは、地球環境への貢献にとどまらず、地域に新たな雇用や価値を生み出す取り組みにもなります。今回の座学を通じて、愛媛県としても地域振興策と脱炭素戦略を結びつけ、積極的に取り組むべき課題であると再認識いたしました。