【活動報告】愛知県公文書館の視察
2025.09.05活動報告
愛媛県議会の1期生とともに愛知県庁付近にある愛知県公文書館を視察した。
今回の目的は、今後増加が見込まれる公文書の管理のあり方について理解を深め、愛媛県における今後の課題を見据えるためである。愛知県では、収集・保存した公文書を単に保管するだけでなく、住民や研究者にとって活用しやすい仕組みを整備しており、オンライン閲覧サービスなど、利便性を重視した先進的な取組を進めている点が印象的であった。公文書の公開は県政の透明性を高め、県民参加を促す基盤であり、情報の電子化と適切な保存体制の構築は避けて通れない課題である。愛媛県でも、デジタル技術を活用した公文書の管理・公開の仕組みを早急に整備することが求められる。現状では、保存スペースの確保や人員体制の不足といった物理的制約に加え、法制度やセキュリティ面での対応も十分とはいえない。今後、電子決裁システムやデジタルアーカイブの活用を通じて効率的かつ信頼性の高い運用を実現することが重要である。また、単に保存するだけではなく、歴史的・行政的価値を持つ文書を選別し、未来世代へ継承する視点も不可欠である。今回の視察を通じ、愛媛県においても公文書館の役割を県民に広く周知し、開かれた行政を支える基盤としての位置付けを一層強化していく必要性を強く感じた。愛知県の先行事例を踏まえ、透明性と効率性を両立した公文書管理の仕組みを構築していくことが、愛媛県議会議員として果たすべき責務であると感じた。